軽い車いすは本当に使いやすい?選び方で確認したい大切なポイント

作成者: マーケティング|May 27, 2026 6:15:41 AM

軽い車いすを選ぶときに、こんなふうに思ったことはありませんか?

 

「軽い車いすって、つまり本体が軽い車いすのことですよね?」

 

もちろん、本体の重さはとても大切です。


車に積み下ろしをする方や、持ち運ぶ場面が多い方にとって、重量は確認しておきたいポイントです。

 

ただ、軽い車いすの選び方では、「何kgか」だけを見て決めてしまうと、実際に使い始めてから「思っていた使い心地と少し違うかも」と感じることがあります。

 

車いすは、毎日の通院、車への積み下ろし、自宅の中での移動、施設内での介助など、使う場面によって確認したいポイントが変わります。

 

この記事は、2026年5月時点で確認できるメーカー公式情報、厚生労働省公式情報、テクノエイド協会の情報をもとに作成しています。

目次


  1. まず結論から
  2. 軽い車いすの選び方で、まず確認したいこと
  3. 「軽い車いす=どんな場面でも使いやすい」とは限らない
  4. 相談するときは、生活場面を具体的に伝える
  5. 利用者本人の座り心地も忘れない
  6. 介護保険で車いすを利用する場合
  7. 今回のポイント
  8. まとめ:軽い車いすの選び方は「生活に合うか」で考える
  9. 参考URL一覧

 

まず結論から

 

軽い車いすの選び方で大切なのは、「何kgか」だけでなく、「どこで使うか」「誰が介助するか」「持ち上げる場面が多いか」「押して移動する時間が長いか」を確認することです。

 

たとえば、カワムラサイクル公式の「ふわりす介助用」では、介助用で重量8.9kg、「軽いので持ち運びやすく、取り回しもラクラク」と案内されています。車への積み下ろしや持ち運びを考える場合、メーカーが示している重量や特徴は確認しておきたい情報です。

参照:カワムラサイクル公式「ふわりす介助用」
https://www.kawamura-cycle.co.jp/products/2
(カワムラサイクル公式WEBサイト)

 

ただし、「本体が軽いこと」と「実際の使用場面で扱いやすいこと」は、まったく同じ意味ではありません

 

車に積む、屋内で曲がる、屋外で押す、長時間座る。


こうした場面ごとに、見ておきたいポイントは少しずつ変わります。

 

たとえば、スーパーのカートでも、軽そうに見えるのに動かしにくいものがありますよね。

 

反対に、少ししっかりした作りでも、方向転換しやすく扱いやすいものもあります。

 

車いすも同じで、数字だけではわからない使い心地があります。

 

軽い車いすの選び方で、まず確認したいこと

 

軽い車いすの選び方で最初に考えたいのは、「どの場面で軽さが必要なのか」です。

 

車に積むことが多い方は、持ち運びやすさを確認しておきたいところです。

 

通院や外出のたびに車いすを車へ積み下ろしする場合、毎回の動作が負担に感じられることもあります。

 

一方で、施設の中や自宅周辺で長い距離を押すことが多い場合は、本体重量だけでなく、押し始め、小回りのしやすさ、ハンドルの高さ、ブレーキの使いやすさなども確認したいポイントです。

 

つまり、「軽い車いすがいい」と思ったときは、まず次のように整理してみるとわかりやすくなります。

 

・車に積み下ろしすることが多い
・自宅に段差や階段がある
・室内だけで使うことが多い
・屋外でも使う
・通院や外出の際に、車いすを押して移動する時間が長い
・介助する方の体力に不安がある
・利用者本人が長時間座ることが多い

 

こうして見ていくと、軽い車いすの選び方は、ただ「一番軽いものを選ぶ」という話ではないことがわかります

「軽い車いす=どんな場面でも使いやすい」とは限らない

 

軽い車いすの選び方で、特に誤解しやすいのがここです。

 

本体が軽い車いすには、持ち運びやすいという大きなメリットがあります。

 


一方で、実際の使いやすさは、使う場所や介助のしかたによって変わります。

 

屋内で使うなら、廊下の幅や方向転換のしやすさ。
屋外で使うなら、段差や坂道、路面の状態。
車に積むなら、折りたたみやすさや持ち上げやすさ。
長時間座るなら、座幅や姿勢の保ちやすさ。

 

このように、確認したいことは1つではありません。

 

可能であれば、福祉用具専門相談員など専門職に確認しながら、実際に押す、曲がる、ブレーキを確認する、折りたたみ方法を確認する、持ち上げやすさを確認する、といった点を見ておくと安心です。

 

相談するときは、生活場面を具体的に伝える

 

軽い車いすの選び方で迷ったときは、ケアマネジャーや福祉用具貸与事業者、福祉用具専門相談員に、生活場面を具体的に伝えることが大切です。

 

テクノエイド協会の「福祉用具情報システム(TAIS)」では、利用者や介護者の状態に即した適切な福祉用具を選定するためには、身体状況や使用環境などの情報に加え、使用する用具の仕様・機能・性能などに関する情報が必要とされています。

参照:テクノエイド協会「福祉用具情報システム(TAIS)」
https://www.techno-tais.jp/
(テクノタイス)

 

相談するときは、たとえば次のような内容を伝えてみてください。

 

・車に積む頻度はどのくらいか
・自宅に段差や階段があるか
・主に室内で使うのか、屋外でも使うのか
・長い距離を押すことが多いか
・介助する方の体力に不安があるか
・利用者本人が長時間座ることが多いか
・廊下や玄関の幅に余裕があるか
・坂道や砂利道を通ることがあるか

 

「軽い車いすがいいです」だけだと、持ち上げやすさを優先したいのか、移動時の扱いやすさを優先したいのかが伝わりにくい場合があります。

 

でも、「通院のたびに車に積みます」「家の玄関に段差があります」「外出時に押して移動する時間が長いです」と伝えると、相談時の材料になります。



利用者本人の座り心地も忘れない

 

軽い車いすの選び方では、介助する方の負担だけでなく、利用者本人の座り心地も忘れてはいけません。

 

車いすに座る方にとって、座幅が合っているか、姿勢が崩れにくいか、足台の位置が合っているかは大切な確認ポイントです。

 

長時間使用する場合は、座っている姿勢や体への当たり方を確認することも大切です。

 

車いすは、ただの移動道具ではありません。

 

利用者さんの姿勢や移動を支える福祉用具です。

 

「軽いからこれでいいかな」と決める前に、座る方の体格や姿勢、普段の過ごし方もあわせて確認しておきたいですね。

 

介護保険で車いすを利用する場合

 

介護保険で車いすを利用する場合についても、確認しておきましょう。

 

厚生労働省の「福祉用具・住宅改修」では、福祉用具貸与の対象種目に「車いす(付属品含む)」が含まれています。

 

また、同ページでは、手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえ以外の福祉用具貸与について、要支援および要介護1の方は原則給付の対象外とされています。

 

ただし、身体の状態等によっては給付対象となる場合もあるため、個別確認が必要です。


参照:厚生労働省「福祉用具・住宅改修」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000212398.html
(厚生労働省)

 

また、厚生労働省の「福祉用具サービス計画作成ガイドライン」公表ページでは、福祉用具専門相談員について、介護保険で福祉用具を利用する際に、本人や家族の要望に応じて、その方の状態に合った福祉用具の選定相談や適合などを行う専門職と説明されています。

参照:厚生労働省「福祉用具サービス計画作成ガイドライン」公表ページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000043462.html
(厚生労働省)

 

なお、要支援・要介護1の方については、厚生労働省資料「要支援・要介護1の者に対する福祉用具貸与について」でも、車いす(付属品含む)などの福祉用具貸与は原則として介護保険給付の対象外とされています。

 

ただし、厚生労働大臣が定める告示に該当する対象者であることや、市町村が医師の所見・ケアマネジメントの判断等を確認して要否を判断した場合には、例外的に給付が可能とされています。

 

個別判断が関わるため、必ず担当のケアマネジャーや自治体、福祉用具貸与事業者に確認してください。

参照:厚生労働省資料「要支援・要介護1の者に対する福祉用具貸与について」
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000875875.pdf

 

今回のポイント

 

軽い車いすの選び方についての今回のポイントです。

・軽い車いすの選び方では、本体重量だけで判断しない
・車への積み下ろしが多い場合は、持ち運びやすさを確認する
・長い距離を押す場合は、押し始め、小回り、ブレーキ、ハンドルの高さなども確認する
・利用者本人の座り心地や体格に合っているかも大切
・介護保険で利用する場合は、ケアマネジャーや福祉用具貸与事業者、福祉用具専門相談員に相談する
・要支援、要介護1の方は、車いす貸与が原則として介護保険給付の対象外とされているため、個別確認が必要

まとめ:軽い車いすの選び方は「生活に合うか」で考える

 

まとめると、「軽い車いすがほしい」と思ったときは、まずその“軽さ”が何を指しているのかを整理することが大切です。

 

持ち上げるときの軽さなのか。
押して移動するときの扱いやすさなのか。
車に積み下ろししやすいことなのか。
長時間座る方の体に合っていることなのか。

 

ここを分けて考えることで、軽い車いすの選び方を整理しやすくなります。

 

毎日の介助は、小さな確認の積み重ねです。

 

だからこそ、使う場面に合った車いすを選ぶことは、利用する方と介助する方の負担を考えるうえで大切です。

 

迷ったときは、「軽いものをお願いします」だけで終わらせず、暮らしの様子をそのまま伝えてみてください。

 

車に積むことが多いです。
家の玄関に段差があります。
通院や外出のときに押して移動する時間が長いです。
介助する家族の体力が心配です。

 

こうした一言が、生活に合った車いすを検討するための大切な材料になります。

 

車いすは、利用する方と支える方の毎日に寄り添うものです。

 

数字だけで選ばず、生活環境や身体状況に合うかどうかまで見ていくこと。

 

それが、軽い車いすの選び方で大切にしたいポイントです。

 

参考URL一覧

カワムラサイクル公式「ふわりす介助用」
https://www.kawamura-cycle.co.jp/products/2

テクノエイド協会「福祉用具情報システム(TAIS)」
https://www.techno-tais.jp/

厚生労働省「福祉用具・住宅改修」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000212398.html

厚生労働省「福祉用具サービス計画作成ガイドライン」公表ページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000043462.html

厚生労働省資料「要支援・要介護1の者に対する福祉用具貸与について」
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000875875.pdf